ONLINE LESSON をやってみて・・・
GW も終わって、普段の生活に戻った筈です。非常事態宣言を延長した筈なのに、個人や個人経営の商店などが独自の判断で営業を再開したり、更には政府まで(首相が)今月半ばには、また変な理屈を付けてこれを解除しそうな雰囲気がムンムンで、心配は尽きません。日本は今、そんなことをしている場合ではないと思うのです。
さて、4月から始めた ONLINE LESSON も、私の生徒達はだいぶ慣れてきたようで、それは私も同じ事です。最初は幾つもの不安があったのです、最大の不安は「果たしてインターネットなんか使って、レッスンになるのだろうか?」ということでした。生徒にもその気持ちはあっただろうし、正直に云って私にもありました。
しかし一ヶ月が経ち、今強く思うのは ONLINE LESSON に移行して良かったという安堵感です。もしこれをやっていなければ、生徒達の中にはは勉強の進行をストップしてしまう者もいただろうし、そうでないとしても、ここまで継続してきたものがあっというまに、遠いどこかに行ってしまっていたかもしれません。
もう一度正直に云いますが(少なくとも私の自宅に習いに来ていた生徒達のレッスンに関しては)、ONLINE LESSON になったからといって、私自身が十分に教える事ができなくなった、とは全く思っていません。なぜなら、実際に対面でレッスンしているときと同じ時間を、コンピューターのモニター越しに過ごして、彼らとの交わされるコミュニケーションに、ONLINE だからといって何ら不足を感じる事は無いし、また私も彼らに伝えきれないことがあるとも感じた事が無いからです。
最初は少し戸惑いもありました。しかしじきに「ONLINE LESSON と対面のレッスンは違うものなのだ」と考えるようになりました。なぜなら、生徒によってはコンピュータの機能も様々ですし、ネット回線の条件も違いますし、またマイクやスピーカーもきっと様々だと思うのです。つまり私が手本として弾いてみせても、その音が生徒の方にはどのように伝わっているか解らないし、またこちらに伝わって来る音も果たしてどの程度、生の音との差異があるのか判断が尽きかねるのです。
私は音楽において「音」と言うのはとても大事だと思うし、またギターのレッスンなどではどのように音を出すのか、今の音は良いのか悪いのかと言う判断なしには、話を前に進めないと言う側面が基本的にはあると思うのです。しかし、ONLINE LESSON ではおそらくそのことは求めては行けない、どんなにネット回線の条件が良く、機器の質が良くても、生の音のニュアンスとはほど遠いだろうと思っています。私はそれを求めないことにしましたが、だからといってレッスンの内容が希薄になると言う事は決してありません。
むしろ「音」の事にばかり拘っていると、そのほかの事が疎かになると言う場合さえ、実際のレッスンではあったかもしれません。今はそのことを(音のことを)レッスンの第一前提として置かないことによって、私自身が生徒へのアドバイスを、テンポの事やリズムの事、または練習の仕方の説明や、曲に対する考え方などに焦点を絞る事ができ、むしろ今までと違ったレッスンを出来ているように思え、嬉しく思っています。
この状況が永遠に続くわけではありません。音についてはまた近いうちに、実際に生の音を聞いて勉強ができますし、何も今この方法にそれを求める必要はないと考えているわけです。
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- by Shingo Fujii