今日のコンサート《螺旋 Spiral》

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 「実験音楽(experimental music)」という言葉が私の耳に飛び込んで来たのは、高校生の頃であったと思います。アメリカ東海岸の音楽家、ジョン・ケージが提唱した言葉・概念であり、一方ヨーロッパではセリーの音楽のあとブーレーズやシュトックハウゼンが「前衛音楽」の道を突き進んでいました。キューバからアメリカに渡り、NYのジュリアード音楽院で学んでいたレオ・ブローウェルにとってはいずれもが強い影響を与えた事は、容易に想像ができます。
 ブローウェルはその作曲活動の中で、時期毎に、特定の音楽スタイルに集中して作品を生み出してきたように私は思います。「舞踏礼賛(1964)」はストラビンスキー讃歌である言われており、調性から離れたところで力強い、おそらくそれまで誰も聞いた事の無いギターの音を産み出す事に成功しました。「永遠の螺旋(1971)」はおそらく、アメリカに吹き荒れていた「実験音楽」や「偶然性の音楽(Chance Operation)」の影響から生まれた傑作と言っても過言ではありません。ドイツの作曲家ハンス・ウェルナー・ヘンツェとの出会いはブローウェルを更に前衛の道へと案内します。

 1970年代、これもアメリカで「ミニマル minimal」主義が擡頭すると、ブローウェルの舵は即座にその方向を向きます。と同時に、失われていた調性は復活し、同じ頃日本の武満徹の音楽にも強く心を奪われます。「黒いデカメロン(1981)」はその頃の始まりを告げる代表作です。ブローウェルは様々なスタイルを旅し、今年80歳を迎えて、将に円熟の境地にあると言えますが、何故か私の心を捉えて離さない彼の作品は、1960年代から81年あたりまでの作品である事は皮肉な事です。

 

(藤井眞吾:記/2019年2月23日)

 

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