山形県庄内へ

Syonai

 

 

 3月3日に山形県庄内で「菅原久也 メモリアルコンサート」があり、私が菅原氏追悼のために作曲した「ロンド〜ひまわり」とギター5重奏のための「泥棒かささぎ序曲(G.ロッシーニ)」が演奏されるとの事で、ご招待を頂きましたので聞きにいって参ります。
 菅原久也氏は山形県庄内でのギターフェスティバルを実行委員長として実現へと運び、数多くの若者達に沢山の遺産を残しました。しかし第3回が開催される前に天に召され、私達は大変淋しい思いをしたのですが、彼の存在を永遠に忘れないようにとの気持ちでこの曲を作曲しました。陽の光をいつも見つめている「ひまわり」は庄内のシンボルでもありますが、それは闘病にあってもいつも明るく私達を先導していた姿を彷彿とさせます。
 ロンド主題は、四つの声部がきわめて独立して動き、一致や統一とはおおよそかけ離れた性格を持ちますが、全体の響きは柔らかく、明るく、庄内の夏に降り注ぐ陽光を思い出しながら書きました。実は第1回の庄内フェスティヴァルでは、私の「パッサカリア〜独奏バイオリン、独奏ギターとギタ合奏のための」と言う曲も演奏頂いたのですが、二つ目ののロンド部分にはこの「パッサカリア」のテーマがいくつか現れます。何故かと言うと、第1回のこの曲の演奏には菅原氏自身も愛器ラミレスを片手に、合奏メンバーとして演奏に参加されたいたからです。再びロンド主題が現れ、最後の部分は「哀歌」です。鎮魂の歌。消え入るように・・・。
 ロッシーニの編曲は面白い経緯があります。10年前のある夜、古い友達であり、このフェスティバルの音楽監督でもある福田君から電話がかかってきて、彼の先生でもあるオスカー・ギリア氏を交えてギターの五重奏曲を編曲して欲しいと。イタリア人のギリア氏へ敬意を表しての事だったのでしょう。私はそれからしばらく、どの曲にしようかと考えていましたが、丁度その頃福田君はジュリアーニのロッシニアーナの演奏と録音をしていた頃だったので、ロッシーニから何か、フェスティーバルのオープニングに相応しいものをと言う事で、この「泥棒かささぎ序曲」を選んだのでした。
 そしてもうひとつも面白かったのは、福田君から演奏メンバーが知らされ、それぞれの個性や役割をパートの中に反映させて欲しいとの事でした。ギリア先生以外で私が良く知っていたのは、勿論福田君、そして康司君(大萩)は彼が中学生の時から知っていますから、あとは村治さんも鈴木さんも面識がなかったので、福田君からの情報を手がかりに編曲を進めたのでした。五重奏曲ですが、原曲のから読み取れるオーケストラの響きや、音の厚みを、5本のギターで最大限表現、あるいはそれ以上にスケールの大きなサウンドを実現したいと考えました。スコアを入念にご覧頂ければお解り頂けると思うのですが、二重奏や三重奏ではなかなか実現しにくい、同一声部を異なる奏法、異なる音色、異なるアーティキュレーションで重複させ、単純なギターの音色だけではない響きを作り出す事に成功していると思います。これはギター合奏などでは必ず使う手法なのですが、ギター五重奏になると合奏に近い、オーケストレーションが可能になります。
 ・・・などと書いていたら、10年前の事が沢山思い出されてしまいました。明日は飛行機に乗る為に少し早起きをしなければ行けないので、そろそろ寝ることにします。山形のお天気がちょっと心配です。
(その10年前の、初演の時のビデオを是非ご覧下さい)

 


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