「メーカー毎の高音弦の傾向-3」〜ギター弦の話(6)

 沢山のメーカーが、沢山の種類の弦を製造していますから、それらの全てとまで言わなくとも、例えば世界中で発売されているギター弦を試してみる・・・、などということをやった人はたとえその半分でも、いないだろうと思います。「そんな必要はないだろう?」と思われるかもしれませんが、私はもしかしたら疑り深い性格かもしれないので、いつも私のギターにもっと最適な弦がどこかに存在するのではないかと思ってしまいます。


 今回はギターメーカーのもうひとつの老舗、フランスの「サバレス社」について考えてみましょう。

Savarez 社の場合

 私は若い頃(40年くらい前)にはもっぱら、サバレス社の「黄色」を使っていました。研磨弦で、ナイロンの表面が磨りガラスのように曇って、少しザラザラした感触がありましたが、音程がとても正確でした。最近使ってみたのはカーボン弦の代名詞とも言える Alliance とナイロン弦の New Cristal です。この二つに関して考察してみます。

 「表-5」をご覧下さい。



表-5 Savarez
Alliance
Normal
total=19.6 kg
5.8 kg
5.9 kg
7.9 kg
0.73
0.75
1.00
High
total=20.9 kg
6.1 kg
6.3 kg
8.5 kg
0.72
0.74
1.00
New Cristal
Normal
total=18.3 kg
5.6 kg
5.5 kg
7.2 kg
0.78
0.76
1.00
High
total=19.3kg
5.7 kg
5.8 kg
7.8 kg
0.73
0.74
1.00



 いずれの弦も「張力比率 tension Ratio」が D'Addario 社のナイロン弦などとほぼ同じ・・・


2弦:Savarez=0.74 - 0.76(Pro Arte:0.75)

3弦:Savarez=0.72 - 0.78(Pro Arte:0.74)


そして同じ傾向になっています。


1弦 > 2弦 > 3弦


(※ただし New Cristal Normal のみ2弦と3弦がの張力比率が逆転している)

 カーボン弦同士で比べると、D'Addario 社のカーボン弦の方がはるかに強い張力ですが、張力比率はほぼ同じ傾向を示しています。したがって・・・


2弦は1弦の約75%の張力を持ち、3弦はそれよりやや弱くする


という張力バランスはこのふたつのメーカーの共通した考えであると言えるでしょう。



 特に Pro Arte Normal と Alliance Normal は絶対的張力こそ高音三本の合計で「2 kg」も違うとはいえ、その張力バランスはほとんど一緒であることは、私にはきわめて興味深く思えます。



Alliance



 次回は残されたもうひとつの老舗メーカーについて考えてみましょう。


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