「メーカー毎の高音弦の傾向-2」〜ギター弦の話(5)

 我々ユーザーが弦に対して求めるのは、美しい音色だけではなく、音程の正確さや、安定など、様々な要素があるでしょう。これらの要素を満たし総合点で人気を得ているのは昨日お話しした D'Addario 社の弦と、そして今日お話しする HANNNABACH 社の弦であろうと思います。


HANNABACH 社の場合


 ドイツのこのメーカーは、ユーザーの期待に応えるべく様々な弦を製造しています。そして張力のクラスも、なんと6段階も用意し、ドイツ魂をみるような気がします。カーボンやチタニウム弦も製造していますが、ここでは一般的なナイロン弦のみに絞って考察してみましょう。(表-4)


表-4 Hannabach
 
Super Low
total= 19.0 kg
6.0 kg
6.0 kg
7.0 kg
0.86 (=6.0/7.0)
0.86 (=6.0/7.0)
1.00 (=7.0/7.0)
Light
total= 19.5 kg
6.2 kg
6.1 kg
7.2 kg
0.86
0.85
1.00
Medium
total= 20.0 kg
6.5 kg
6.2 kg
7.3 kg
0.89
0.85
1.00
Medium High
total= 20.5 kg
6.6 kg
6.4 kg
7.5 kg
0.88
0.85
1.00
High
total= 20.8 kg
6.7 kg
6.5 kg
7.6 kg
0.88
0.86
1.00
Super High
total= 21.2 kg
6.8 kg
6.6 kg
7.8 kg
0.87
0.85
1.00

 

 

 上の表をごらん頂いて、すぐにおわかり頂けるように HANNABACH 社はきわめて整然と六つの種類の弦の張力を整理していると言うこと、そして1弦に対する2弦、3弦の張力比率をきわめて一定に保っていると言うことです。

2弦の張力比率(平均値)= 約 0.85

3弦の張力比率(平均値)= 約 0.87



 この張力比率を D'Addario 社のナイロン弦の場合と比較したのが下のグラフです。


Hannabch_ratio



 D'addario の弦は1弦と2弦、あるいは3弦との間に「約25%」の張力差を与えているのに対して、Hannnabach 社は「約 15%」の差しかない。しかもわずかながら「3弦>2弦」としている点が、D'addario 社の場合と大きな違いであり、なおかつそれが Hannnabach 社 の特徴であると考えられます。すなわち Hannnabach 社 は・・・


1弦と2弦はそれほど張力差を付ける必要はない



・・・と考えており、それはこのメーカーのポリシーであるわけです。


 更に高音三本の弦の「総張力 Total Tension」はというと・・・


D'Addario 社の Extra Hard Tension(19.71 kg) でさえ Hannabch 社のMedium Tension(20.5 kg)は よりも張力が低く、全体的にHannabch 社の弦は張力が強い


・・・ということを認識しておくべきでしょう。


 次回は別のメーカーについて考察します。




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