やっと半分書きました・・・

 ソルの作品44(24の漸進的小品集)の解説を毎日書いて公開すると言う予定でやって参りましたが、はたと気付いたのは、このペースでは22日の演奏会までには終わらないと言う・・・、わけで少しペースを上げて書こうと思います。でもやっと半分の12曲を書き終えました。後ろから書いているので、第24番から第13番まで書いたわけです。演奏会では全曲を演奏しますので、是非お聞き下さい!

 

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ソルの作品44-16 Andante

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 とても穏やかで、優しい表情の音楽です。旋律は二つの音程を中心に作られていると考えます。

ひとつめ:「二度」=順次進行と半音進行を含む
ふたつめ:「三度」=転回した六度も同様

 アウフタクトで始まる最初の旋律は「六度(長六度)」という明るく、 広がりのある音程です。続く半音の進行は下の声部でもみられ、柔らかな表情です。続く完全四度(シ→ミ)はひときわ鋭く聞こえます。アクセントを伴って、 音価をたっぷりと鳴らして下さい。「ミ」を1弦開放弦で弾く場合は、音色が硬くならないように注意しましょう。(・・・続きを読む

 

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作品44-21 Andantino

44-21

 

 

 おおよそ「Andante」という言葉で指示された時ほど、テンポの幅が広く、どのように演奏すれば良いかが難しいことはありません。本来「歩くように」 という意味なので、のんびり歩く場合もあれば、駆け足の場合もあり、様々な筈です。特にバロック時代、この言葉は速いテンポの音楽でもしばしば用いられま した。ドメニコ・スカルラッティーの500曲を越えるソナタをみればそのことがよく分かるでしょう。またバッハの「Andante」と「Adagio」の 音楽を比べてみれば、それぞれの言葉で表された音楽の性格の違いに気付く事でしょう。私はこの曲の場合の「Andante」は、かなりゆったりとした 「Andante Largo」と感じるのが、曲調に相応しいのではないかと思います。 (・・・続きを読む

 

 

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3・11に、SHIKI

 

 

  Today, 8 years ago today, on March 11, many people lost not only their lives but also irreplaceable important things due to the big earthquake and tsunami that hit Japan. I got a phone call from William Kanengiser who is one of my best friends and a member of the Grammy Awarded  LAGQ. He offered to do something for his favorite Japan and the people of Japan. He decided to commission me a new work, and to add it to the program of their tour of the following year. And that piece, “SHIKI” and our performance were dedicated to those who lost a lot in this catastrophe.
  The title "SHIKI" means many things in Japanese. Generally speaking, when pronounced as "shi - ki", many people associate "four seasons", but when I was composing, there were plenty of other images in my mind.  All of them are pronounced "shi - ki", and all of them were deeply involved in us. They were “
morale”, “historical script”, “private memoir”, “conducting”, “ceremony” and “last hour”.

 

 

 8年年前の今日、3月11日、日本の多くの人が命とそしてかけがえの無い沢山のものを、地震と津波によって奪われました。親友の一人であり、グラミー賞受賞グループの LAGQ のメンバーである William Kanengiser から見舞いの電話がありました。彼が愛して止まない日本や、日本の人達の為に何かをしたいと。彼は私に新しい作品を作曲する事を依頼し、翌年の彼らのツアーにそれを組み込む事を決意しました。その作品「SHIKI」と、私達の演奏はその大災害で多くを失った人々に捧げられました。
 曲名の「SHIKI」は多くの意味を持っています。普通は「shi - ki 」と発音された言葉を聞けば「四季」を連想するでしょう。しかし私が作曲していた時にはもっと沢山のイメージが頭の中を駆け巡っていました。それらの全ては「shi - ki 」と読まれ、そして全ては私達に深く関わりがありました。すなわち、「士気」「史記」「私記」「指揮」「式」そして「死期」です。

 

 


栗東でのコンサート

 昨日、滋賀県栗東市でのコンサート「Guitar Duo Concert 藤井眞吾 × 奥野 隆」を無事に終えました。

 

 

Shiga

 

 

tsuika

 

 

 会場は、栗東芸術会館「さきら小ホール」でしたが、こじんまりした会場ながら、大変音響が良く心地よい響きでした。リハーサルの時からそれが良く感じられました。(写真下)

 

 

Rehears

 

 

 奥野君からのリクエストで、ギターを勉強している人達がよく弾くような曲も、ということで小品の独奏も何曲かいたしました。(写真下)

 

 

Solo

 

 

 奥野君を教えていたのは、もう10年以上前の事ですが、なかなかの腕白坊主だった彼が、立派にギタリストに成長した事を嬉しく思い、楽しく、幸せな一日でした。ご来場頂いた皆様、ありがとうございました!

 

 

Okuno

 

 

 27日には、二重奏だけのプログラムで、京都でも公演があります。「藤井眞吾コンサートシリーズ 第138回 《はじまりの音楽》」のプログラムを公開しています。まだ若干前売り券ありますが、ご予約はお早めに!

 

 


10月は滋賀県で二重奏

 早めの告知を・・・、と思いお知らせいたします。
 10月に滋賀県の栗東市にある「さきら小ホール」で、奥野隆さんと二重奏のコンサートをいたします。ソルの短い嬉遊曲やテデスコの大作「カノンのソナチネ」、そしてプログラムの中心は私の「はじまりの音楽(全12曲)」です。独奏も少し、と言う事ですので、それはまだ思案中です。

 

 

sakira

 

 

 奥野隆さんは高校生の頃から私のところでギターを勉強していましたが、その後広島のエリザベト音楽大学へ。卒業してからは滋賀県に帰り、教授活動、演奏活動にと精力的に活動しています。久しぶりに彼と二重奏をする楽しみは勿論のこと、こういう状況で(自分の生徒が企画する演奏会でゲストとして演奏させてもらえると言う・・・)演奏すると言う、とても楽しみにしています。奥野君には10月は27日(土)にも京都で同じようなプログラムで、アートステージに出演して頂きますが、まずは栗東市の「さきら小ホール」での響きをお楽しみ頂きたいと思っております! ご予約は下記まで!

 

 

Guitar Duo Concert
藤井眞吾 × 奥野 隆

 

●2018.1013日(土)/14:00開演
 〒520-3031 滋賀県栗東市綣(へそ)二丁目1番28号
●チケット:前売り=1,500円/当日=2,000円
●ご予約・お問合せ:TEL.077-576-9062(フレサ音楽企画)

 

 


宝石箱を覗くようなポンセの「前奏曲集」

ponce

 

 

 

 ポンセの前奏曲は私が若い頃からセゴビアの演奏でとても良く慣れ親しんだ曲で、学生の頃には良く演奏もした曲です。ショット社からセゴビアの校訂で12曲が出版されていましたが、1981年に Tecla 出版からアルカサール(Miguel Alcazar)の編集によって24曲が出版されます。しかしポンセは24曲をまとめていたわけではなく、セゴビアとの書簡集の中でそのことが語られているだけで、実際に欠落している「ト長調」はアルカーサルがポンセの他の曲を編曲して24曲としています。しかしアルカーサルは後に Etoile 出版から「ポンセの手稿譜による全曲集 Obra completa para guitarra de Manuel M. Ponce」という大部の楽譜を出版し,そこには興味深い資料が数々含まれ、当然「24の前奏曲集」もそこに含まれるわけです。
 問題のひとつはポンセ研究家であるアルカーサル氏のこの二つの出版物で(前奏曲に関して)少なからぬ、そして看過できな相違があり、その点については何ら述べられていないという点です。
 二つ目の問題は、この曲に限らずセゴビアの為に書かれた作品の多くはセゴビアによる入念な校訂(編集)が行われましたが、それらの多くは作曲者との意見の交換が行われ、作曲者自身同意したものであろうけれども、それ以外のものに関しては(特にポンセの場合には)作曲者がほとんど「メモ」の様に書きとめ、残された(完成度の低い)楽譜である可能性があるわけです。ですから、遺品の中から発見された楽譜が必ずしも作曲者の考えを十全に書き留めたものではないと言う、なぜなら作者は「セゴビアがギターのための曲として仕上げてくれるだろう・・・」という前提で書いた楽譜であるという可能性は非常に高いと私は思うのです。
 とは言え、アルカーサル氏による出版の意味は大きく、私が慣れ親しんだこれらの曲も、セゴビア版とはまた違ったポンセの音楽の側面を感じさせ、私を興奮させるものです。ポンセのギター曲のほとんどはセゴビアの演奏によって世に紹介されたわけですが、ともすればそのせいでポンセの音楽がいつもロマンティックなものであると思い込んでしまう危険があります。これらの前奏曲にしても、アルカーサル版から聞こえて来る音楽は時々、ロマンティックと言うよりも印象的であったり、濃厚だと思っていた色彩が、実はもっと透明感のある済んだ色合いであるのではないかと思える場合があります。そしてポンセがギターと言う楽器にこれ程までに様々な可能性を感じ、多くの音を書き綴っていた事に、私は更に興奮し、さながら極上の宝石が詰まった宝箱を覗いているような気分になるのです。

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ソルの作品44について

Op44

 

 

 ソル(Fernand Sor)は作品番号が「63番」まで作品を残していますから「作品44(24の漸進的小品集 24 Petites pièces progressives)」と言うのは中期の作品と思われがちですが、実際には 1839年に没する8年前の作品で、その前年 1830年には「ギター教程 Méthode Complète pour la Guitare」を出版しており、むしろ晩年の円熟期に書かれたものと考えた方が良いでしょう。またこの曲集の序文で作者自身が述べているように、明らかにこの曲集は彼が心血を注いで上梓したと思われる「ギター教程」の続編と見なしうる内容を持っている事も、これらの小品に接する時、深く考慮する必要があるだろうと思います。
 個々の作品が大変簡潔でありながら、豊かな内容を持ち、明快で美しい事は重要なことです。そしてその美しさや音楽性がなぜ産み出されているのかを、驚くほど具体的に見て取れる事は更に驚くべき事です。
 私はこれまで自身の生徒には必ずと言っていいほどこの曲集を勉強させてきましたが、最近は少し考えを治しており、この曲集を勉強すると言う事よりも、いつ、どのように、この曲集と取り組むかと言う事が、生徒自身にとって非常に大事であるだろうと考えるようになっています。
 曲が簡単、演奏が容易だからと言って、クラシック音楽の基本的な事が解っていない人には、まずは難しく、そして時には退屈に感じられるでしょう。逆にすでに演奏技術はある程度ありながら、音楽を自身の耳聴いたり、楽譜を読み解く能力に欠ける人には、一体この曲から何を学ぶべきなのか解らないままに終わってしまうと言う、悲劇的な事態が発生しかねません。だから、生徒のレベルや(技術と音楽の)、音楽への関心の状況を判断して、適切なタイミングでこの課題を与えるようにしているわけです。
 今度の私のコンサートで久しぶりに全曲を弾きますが(藤井眞吾コンサートシリーズ 第132回《神秘の防壁 Les baricades mysterieuses 》3月31日・土 )、こういう内容の深い曲は演奏する度にその時々の自分を鏡のように映し出してくれるので、楽しくもあり、同時に怖くもあります。是非、今月最後の日、31日に演奏をお聴き頂ければと願っています。

 

 

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《Mockingbirds》再版

 

 

 2013年にギター六重奏 guitar sextette の為に作曲した《モッキングバード Mockingbirds》は現代ギター社より出版しておりますが、しばらく絶版となっておりました。最近再版となり、在庫がございますので、購入ご希望の方はこちらからよろしくお願いいたします。

 

 

Mockingbirds-1

 

 

 "Mockingbirds" which I composed for guitar sextette in 2013 was published from the Gendai Guitar company, but it was out of print for a while. It became recently reprinted, so you can purchase easily from here.

 

 

Mockingbirds-2

 

 

 初演時の演奏もお聴き下さい。
 Also listen to the performances at the premiere.
 

 

 

 

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Leonardo & Leandro

Leonardo

 

 

 行ってきました、「レオナルド・ブラーボ & レアンドロ・リーバ ギター二重奏《南米の魂》」。

 

 前半は・・・
   1.二つの作品(H.V=ロボス)
   2.レアンドロのソロで2曲
   3.アルゼンチン・フォルクローレ4曲

 

 後半は・・・
   4.アルゼンチンの古典タンゴ4曲
   5.レオナルドのソロで「アディオス・ノニーノ」ピアソラ
   6.タンゴ組曲(A.ピアソラ)

 

・・・という具合に、前半後半ともブラジルとアルゼンチンの音楽が凝縮されていました。

 ヴィラロボスの「ブラジル風バッハ第5番」は有名ですが、次に演奏された「サンバ・クラシコ」と言う曲は初めて聞きました。レアンドロのソロではディレルマンド・レイスの「ひとつのワルツと二つの愛」が優しく軽やかに、そしてマルコ・ペレイラの「Pixaim」は躍動的なリズムと技巧的な曲をスリリングに見事に聞かせてくれました。「アルゼンチンのフォルクローレ」と分類されていた4曲はしかしながら、いずれもレオナルドの友人であるコロネル氏の作曲や、同様のハインツの作曲、そしてレオナルド自身の新作、もうひとつは有名なエドアルド・ファルーの曲でした。いずれも楽しく聞く事ができました。

 「アルゼンチンの古典タンゴ」はこのあとに演奏されたピアソラに代表されるモダンなタンゴとは勿論風情が違いましたが、いずれも美しく、また二人共にすばらしい演奏で聞かせてくれました。レオナルドの演奏する「ディオス・ノニーノ(A.ピアソラ)」はこれまでも何度か聞いてきましたが、作品に強い愛着を持った彼の演奏はいつも感動的です。最後に演奏された「タンゴ組曲(A.ピアソラ)」は現在のギター二重奏には不可欠なレパートリーですが、単に技術的な要求だけでなく、音楽的にもけっして易しい曲ではありません。それどころか、私には彼らのように演奏されると、超絶技巧以外の何物でもないと思わざるを得ないという、本当にすばらしい演奏でした。

 レアンドロが来日してわずか三日目に行われたこのコンサート、つまり彼らのツアーの第1弾を聞いたわけですが、このあとも日本各地で行われる公演に是非足を運ばれる事をお勧めします。アンコールには・・・、これはこれから演奏会に行かれる人達の為に内緒にしておきましょう。きっと「忘れられない」演奏となるでしょうから。

 

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